「ナッツの油は体にいいから、積極的に食べましょう」「美容にいい」ということを聞いたことはありませんか?で、結局どれくらい食べれば良いの?何が体にいいの?って疑問に思いますよね。
今回は、ナッツの何が体にいいのか、1日に摂るべきナッツの量はどれくらいなのかなどをまとめてお話していきます。
- ナッツはダイエットに良いのか
- ナッツの油の何が良いのか
- ナッツの栄養は?
- カロリーはどれくらいなのか
- 1日で摂るべき量

ナッツって体にいいんでしょ?

そうだね、でも食べ過ぎると簡単にカロリーオーバーするから気をつけないといけないよ。

え!そうなの!?ナッツって高カロリーなの?

そうだよ。そのあたりもまとめて説明していくね。
主なナッツの種類
「ナッツ=木の実」と言っても、種類が多すぎるので今回「ナッツ」といった場合は以下の代表的なナッツを指すものだと思ってください。
- アーモンド
- クルミ
- カシューナッツ
- ヘーゼルナッツ
- マカダミアナッツ
- ピスタチオ
- ピーカン(ペカン)
- ピーナッツ
ピーナッツという名前なのに、ピーナッツはナッツではありません。「豆類」に分類されます。今回は、一緒に入れて見ていきます。

ピー「ナッツ」なのにナッツじゃないんだ!

そうそう。ピーナッツは木の実じゃないからね。どんな風になっているのか見ればわかると思うよ。

主なナッツの特徴
ではそれぞれのナッツにはどのような特徴があるのでしょうか。見ていきましょう。
アーモンドの特徴
ナッツといえばアーモンドを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?アーモンドには「ビタミンE」が多く含まれています。ビタミンEには、抗酸化作用があり、アンチエイジングに効果があります。また、ビタミンBも多く、とくにビタミンB2は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
クルミの特徴
くるみはナッツ類でオメガ3脂肪酸を最も多く含んでいます。さらにポリフェノールやメラトニンなど、抗酸化値がナッツ類で最も高いです。ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB6、葉酸、マグネシウム、銅、亜鉛など、バランスよく含まれているナッツです。
ヘーゼルナッツの特徴
体に良い油である不飽和脂肪酸のオイレン酸が、アーモンドの1.6倍含まれています。また、ビタミンEも豊富に含んでいるので、老化の原因となる活性酸素などから守ってくれます。
マカダミアナッツの特徴
マカダミアナッツにはパルミトレイン酸が多く含まれます。動脈硬化や高血圧などを予防すると言われています。また、マカダミアナッツオイルの肌への浸透性の高さから、美容マッサージにも使われます。
ピスタチオの特徴
「ナッツの女王」とも呼ばれるピスタチオは塩分を排出する作用のあるカリウムが豊富です。高血圧やむくみに効果があるでしょう。
ピーカン(ペカン)の特徴
ピーカンナッツは(ペカンナッツ)アメリカが原産。アメリカではピーナッツに次ぐ人気第二位のナッツです。最大の特徴は「バターの木」という別名通りの脂質の多さ。良質な脂質を多く含むナッツです。
ピーナッツの特徴
ピーナッツにはビタミンEが多く含まれ、抗酸化作用があります。また、ポリフェノールの一種「レスベラトロール」がピーナッツには多く含まれています。レスベラトールは血液をサラサラにして生活習慣病予防を防効果があります。
ナッツの栄養:カロリーとPFCバランス
主なナッツのカロリーやPFCバランスを見ていきましょう。今回は「カロリーSlism – 栄養成分/カロリー計算」さんのデータを参照して、100gあたりのPFCを出しました。
カロリー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | |
---|---|---|---|---|
アーモンド | 598kcal | 18.6g | 54.2g | 19.7g |
クルミ | 674kcal | 14.6g | 68.8g | 11.7g |
カシューナッツ | 576kcal | 19.8g | 47.6g | 26.7g |
ヘーゼルナッツ | 684kcal | 13.6g | 69.3g | 13.9g |
マカダミアナッツ | 720kcal | 8.3g | 76.7g | 12.2g |
ピスタチオ | 615kcal | 17.4g | 56.1g | 20.9g |
ピーカン(ペカン) | 702kcal | 9.6g | 73.4g | 13.3g |
ピーナッツ | 562kcal | 25.4g | 47.5g | 18.8g |
1食で100gも食べないですが、全体的に高カロリーになっているのがわかると思います。そして「脂肪」が半分以上のものがほとんどですね。
炭水化物も多く含んでいるように見えますが、そのほとんどが「食物繊維」です。
「ナッツの脂肪は良い脂肪だ」と言われますが、なぜ良い脂肪なのかを見ていきましょう。

100gってどれくらいだ?

うーん…。例えば、ご飯茶碗1杯で150g~200gくらいかなぁ?レトルトごはんは大体200gが多いかな?

ご飯100gの大体のPFCを教えてくれ。

100gだと、カロリー168kcal・タンパク質2.5g・脂質0.3g・炭水化物37.1gってところだね。

そう考えると、ナッツ類は相当栄養価が高いな。
なぜナッツの油は体にいいと言われるのか
「ナッツを食べると体に良い。」「ナッツの油は良い油だ。」「ダイエットのおやつにはナッツ」など、ダイエットをしているとナッツを食べるように促されることがあると思います。
ナッツが体に良い理由:ナッツの脂肪
ナッツには様々な種類がありますが、1粒の半分は「脂肪」です。「タンパク質(Protein)・脂肪(Fat)・炭水化物(Carbohydrate)」は三大栄養素とされていますが、ナッツは脂肪分の多い食べ物です。
動物たちが冬眠前に脂肪分の多い木の実を集めて食べるのには理由があります。栄養価が非常に高いのです。
「脂肪」と聞くと、ダイエットの敵だと思われがちですが、脂肪分が無ければ「お肌がカサカサになる。」など、美容的なマイナス影響が多くなってしまいます。賢く脂肪を取り入れることが、ダイエットには肝心です。
特にナッツの脂肪は体に良いとされています。その理由はナッツの脂肪は「不飽和脂肪酸」という種類の脂肪が多いからです。

不飽和脂肪酸って?

ん~。超簡単にいうと、「常温で固まらない油」だね。固まるやつもあるけれど。

固まらないなら、カラダの中をスルスル通りそうだな。

そのとおり。だからカラダにいい油って言われるんだね。
ナッツの脂肪:不飽和脂肪酸
ヒトはカラダの中で作れない栄養素を、食べ物から摂取しなければなりません。脂肪もその中の一つで、「必須脂肪酸」というものがあります。
(ひっすしぼうさん、essential fatty acid)体内で他の脂肪酸から合成できないため、食べ物から摂取する必要がある脂肪酸。
オメガ6脂肪酸のリノール酸、オメガ3脂肪酸のα-リノレン酸が必須脂肪酸である。

カラダで作れないなら、食べ物から摂取するしかないな。

ナッツはオメガ3脂肪酸なの?オメガ6脂肪酸なの?

ナッツの種類にもよるけれど、両方とも入っているよ。じゃあ、次はどんなナッツに含まれているのかを見ていこう。
ナッツの脂肪酸:オメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸
代表的なナッツにはどれくらいの量のオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸が含まれているのでしょうか?以下の表をご覧ください。
脂肪酸総量 | オメガ3脂肪酸 | オメガ6脂肪酸 | |
---|---|---|---|
アーモンド | 51.97g | 0.01g | 12.67g |
クルミ | 67.41g | 8.96g | 41.32g |
カシューナッツ | 45.79g | 0.08g | 8g |
ヘーゼルナッツ | 66.26g | 0.07g | 5.24g |
マカダミアナッツ | 73.25g | 0.09g | 1.47g |
ピスタチオ | 53.49g | 0.2g | 16.22g |
ピーカン(ペカン) | 68.79g | 0.99g | 23.07g |
ピーナッツ | 44.83g | 0.08g | 13.65g |
※それぞれ100gあたりの数値です。
両方ともに多く含まれているナッツは「クルミ」ということがわかりますね。オメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸の両方を摂取していく目的の場合は、「クルミ」を中心に食べていくと良いでしょう。
1日に摂るべきナッツの量の目安
ではナッツは1日にどれくらいの量を食べるべきなのでしょうか?また、何をどれくらい摂ると効果的なのでしょうか?
食べ過ぎると簡単にカロリーオーバー
1日に摂るナッツの量は20g~30gが適量です。片手の手のひらに乗る程度。ですね。
「クルミ・アーモンド・ヘーゼルナッツ」を混ぜて30g入っている「デルタインターナショナル ロカボナッツ」を例に見てみましょう。
- エネルギー:211kcal
- 脂質:20.1g
- ―n-3系脂肪酸:1.4g
- 炭水化物:3.5g
- ―糖質:1.6g
- ―食物繊維:1.9g
- 食塩相当量:0.0g
- 亜鉛:0.8mg
- カリウム:123mg
- カルシウム:41mg
- 鉄:0.9g
- ビタミンE:4.1mg
- 葉酸:15μg
- オレイン酸:8.1g
デルタインターナショナル ロカボナッツは、クルミ:アーモンド:ヘーゼルナッツを2:1:1の割合で混ぜています。
クルミにはオメガ3脂肪酸が。アーモンドにはビタミンEが多く含まれ、ヘーゼルナッツには鉄分やカリウムが多く含まれます。
間食をナッツに変えてみる。
お昼~夕飯にかけて、少し時間が空いてしまうので、お腹が減ってついついお菓子を食べてしまうという人、多いと思います。
チョコレートやクッキーなどを食べた場合とナッツを食べた場合では、その内容が大きく違いますよね。

でも、これだけだと足りない気がする…。

個人差はあると思うけれど、カロリーが多いからなのか意外と腹持ちが良いんだよね。食べた時は少ないなーって思うんだけど、しばらく経つと、あれ?そんなにお腹減ってないなってなる感じ。
糖質制限ダイエットとナッツ
糖質制限ダイエットとナッツは相性が良いです。ナッツには糖質がほとんど含まれません。炭水化物は入っていますが、内訳の大部分は「食物繊維」です。
糖質制限ダイエットをしている方には、ナッツは強い味方になってくれるでしょう。もちろん食べ過ぎには気をつけましょう。
カロリー制限とナッツ
カロリー制限とナッツは相性が良くありません。栄養価が非常に高いナッツは、カロリー的には多いです。カロリーを気にしている方は避けるべき食材と言えるでしょう。
なぜナッツはカロリーが高いのか?
どうしてナッツ類はカロリーが高いのか。その理由はもちろん、脂質が多いからです。
三大栄養素「タンパク質・脂質・炭水化物」それぞれ1gあたりのカロリーが決まっています。
- タンパク質1g:4kcal
- 脂質1g:9kcal
- 炭水化物1g:4kcal
ナッツがおすすめされているからと言って、1日にたくさん食べてしまえば当然痩せません。食べる量には十分に気をつけましょう。

脂質は他の栄養素の2倍以上のカロリーだな。

そう。だから食べ過ぎ注意なんだ。「良質な脂質を適量とる」これがダイエットには欠かせないんだよ。
オススメのナッツは?
私がおすすめするオススメのナッツは「クルミ」が多く含まれたものですね。先程例に上げた「ロカボナッツ」などは小分けになっていていいと思います。
ダイエットに適したナッツは?1日に食べるナッツの量はどれくらい?まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました。お疲れ様です。
最後に要点だけまとめて終わろうと思います。
- ナッツは良質な脂肪が多い食品
- オメガ3脂肪酸はクルミが最も多い。
- カロリーが高いので気をつける。
- 1日20g~30g程度が適量。
- 意外と腹持ちがいい。
- 小分けのものがオススメ。

食べ過ぎに気をつけて、健康な肌になりたいものだな。

私も気をつけて食べます!
ではまた!